怖いCOPD慢性閉塞性肺疾患 (www.copd-info.net/より抜粋)COPDとは、息をするときに空気の通り道となる「気道」に障害が起こって、ゆっくりと呼吸機能が低下する病気です。以前は「肺気腫」、「慢性気管支炎」とされていた病気を、まとめてCOPDと呼ぶようになりました。 ありふれた症状で始まり、ゆっくりと進行するため、異常を感じて受診したときには重症に陥っている場合が多い「肺の生活習慣病」です。重症になると息苦しさのために行動の自由が奪われたり、全身に障害があらわれるなど、たいへんな苦しみをともなう病気です。 COPDという病気で苦しまないために、また、少しでも早く気付いて病気を進行させないための適切な治療を受けるために、まずはこの病気について、きちんと知ってください。 COPDの定義 COPDとは、Chronic(慢性) Obstructive(閉塞性) Pulmonary(肺) Disease(疾患)の略で、肺への空気の出し入れが慢性的に悪くなり、ゆっくりと悪化していく病気です。これまで「慢性気管支炎」「肺気腫」と言われてきたものがほぼ含まれます。 健康な人でも、年齢とともに肺機能は少しずつ低下していきますが、COPDにかかると、肺機能の低下スピードが速くなります。はじめは軽い初期症状が本人も気付かないほどゆるやかに進行します。異常を自覚して受診するころには、すでに肺胞の破壊が進み、中等症から重症になっているケースがほとんどです。一度壊れた肺胞は、もとに戻ることはありません。適切な治療を受けずに放置すると、急性増悪を繰り返しながら肺機能の低下が進み、行動や生活が著しく制限されたり、心臓や消化器など全身に障害があらわれます。最後は呼吸不全や心不全、重い肺炎を起こして死に至ります。 COPDで苦しまないためには、かかる前の予防(禁煙など)が一番です。そのうえで定期的に肺機能検査を受けてできるだけ早期に発見し、正しい治療を受けて悪化を食い止めることが肝心です。 ※%FEV1.0:COPDの診断に用いられる肺機能検査(スパイロメーター)の数値。健常者の平均値に対する割合を示しており、重症度判定の基準となります。 COPDの症状 かぜでもないのにセキやタンが毎日のように続いたり、階段の上り下りなど体を動かしたときに息切れを感じます。セキやタンがないのに同年代の人と同じペースで歩くのがつらくなって、息切れに気付く人もいます。 ありふれた症状であるため、年齢のせいとして見過ごしてしまいがちですが、セキ・タン・息切れは呼吸器の病気の特徴的な症状です。健康であれば、セキやタンが毎日続いたり、歩いただけで息切れをすることはありません。これらの症状を軽く考えず、早めに医師の診察を受けることが大切です。 COPDは別名タバコ病と言われるように、ヘビースモーカーに多い病気で、患者の90%以上は喫煙者です。1日に何箱のタバコを、何年間吸い続けたかをかけあわせた「パック・イヤー」は喫煙歴の指標とされ、この数が多いほど早くCOPDを発症します。 喫煙者の周囲にいる人は、タバコを吸っているのと同じかそれ以上に、有害物質を吸い込むことになり、受動喫煙によって非喫煙者にもさまざまな健康障害が起こることが明らかになっています。特に家族がヘビースモーカーの場合や、タバコの煙で汚染された職場で長年仕事をしている場合、非喫煙者であってもCOPDなどの呼吸器疾患にかかりやすく、呼吸機能が確実に低下することがわかっています。 喫煙以外にも、大気汚染や職業的な塵埃や化学物質も刺激になります。また、生まれつき気道が過敏な体質や、生まれた時の肺の成熟度との関連なども注目されています。特に、鉱山や建築現場、化学工場、牧場、ペットショップなどで働いている人は注意が必要です。 ジャンル別一覧
人気のクチコミテーマ
|